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嫁「今日はオムレツよ~」俺『あれ?オムライスじゃなかった?w』嫁「食べたかったんでしょう、まったくw」→翌日・・・・・

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嫁のオムレツはひき肉がいっぱい入ってて、砂糖としょうゆで味付けしてあってあまじょっぱくて、

割と好きなほうなんだけど、俺子供のころ好きなもん食えなかったストレスかなんか知らんが、

子供メニュースキーで、わがままなんだよ。

で、今でももやしいりのオムレツは嫌いで、嫁はそれ知ってる。
でも、オムライスは大好物なんだよな。

「あれ?オムライスじゃなかったっけ?」って、わざといったんだ。
こういういい方したら、嫁がどうするか知っててな。

「食べたかったんでしょう、まったく」っていいながらその日の晩飯は、オムライス。
あいつ、子供にするみたいに、俺のわがまま察してくれるやつだった。
「明日パート休みだから、お昼に一人でオムレツするからいいもん。せーちゃんにはあげないよ」って笑ってた。

翌日、昼前に仕事先に電話が入った。
嫁が交通事故にあったという知らせで、それ聞いて手が震えてる俺を乗せて同僚が病院に連れて行ってくれた。

嫁は、もう息をしてなかった・・・

嫁の保険金を求めた家族と壮絶なバトルがスタートする!!

その後のことはよく覚えてないな。
気がついたら、火葬場で、嫁の骨を拾ってた感じで。

それで、何で俺の食い意地がって話だが、嫁が買いにいってたのがケチャップだったんだ。

近所のコンビニに、自転車で足りなくなったケチャップを買いにいって、前方不注意の車をよけようとしたところで、段差でこけてトラックに轢かれたと、知らされた。

前の日にな、オムレツだったらケチャップは足りてたんだ。
俺の食い意地が、嫁さんコロしたんだ。
後で渡された遺留品の小銭入れに、コンビニのレシートがあって、ケチャップのために買い物に行ったのがわかったときは、気が狂うかと思ったよ。

それでも社長とか気を使ってくれるし、同僚にも仕事のフォローしてもらったり、気持ちはタヒに掛けてても俺どこか鈍いのかな、生きてるんだよな。

それで、今年の初盆のことよ。
嫁さんの実家で、初盆迎えさせてもらった(うちは2Kのアパートだしな)
そのときに、「一周忌が過ぎたら、娘のものは全部引き取らせてほしい。君はまだ若いんだから、再婚を考えてほしい」と嫁の両親から申し入れがあった。

嫁は、俺より4つ上だったから、世間的にいえば確かに俺が再婚を考えてもおかしくないんだけど、嫁をコロしておいて、その保険金や賠償金で新しい家庭を、とかさ考えられないよな。
言葉を濁して何とかお礼を言って、費用を包んだ封筒押し付けて嫁の実家を逃げるようにでて・・・。

それで初盆終わって、なんか魂抜けたみたいになりながらアパートに帰って、初盆のために来てたおふくろと弟夫婦がとんでもないことを言い出しやがった。

俺は高校出るのが精一杯で、俺の稼ぎで助けてやって弟は大学を出て、院まで進んだ。
で、学生時代の彼女と、就職したと思ったら出来婚しちまって、ぽんぽん3人も続けて作って、家事育児が大変だからとお袋と地元で同居してたんだが、ああもちろん仕送りはしてたぞ、それが、「お兄ちゃんも一人になって大変だから、二世帯住宅を建ててみんなで一緒に住もう」とか言い出して、信じられるか?設計図を広げやがった。

二階建ての車庫二台つきの設計図。
どこにそんな土地がと思うと、弟の勤め先の上司が売りに出している土地があると。
そこを買い上げる前提で、「たまたま○○(実家のある辺り)と、ここと中間で、お兄ちゃんと、まーくんの仕事とかにも支障がないし」

で、そこに、俺が、嫁の、保険金で、「家族」のために、家を建てるのが、長男としての努めである、と。

もうね、見慣れたおふくろや弟の顔が、化け物に見えたよ。
嫁の両親は、保険金とか渡そうとしたら、「それは受け取れないから」と、なんていっても受け取ってもらえなかったのに、家の親はまず「いくら出たの?」だったな。

そりゃあ、事故タヒなんだから、かけてた保険金も大きく出たし、あっちからだって小さくはない金額が保険会社から下りたよ?

うちの血縁者は、俺の連れ合いがタヒんで悲しむより、そろばんはじいていたのかと目の前が真っ暗になった。

確かに、親父にそっくりな俺よりか、お袋に似てて、要領のいい弟のほうがかわいがられていたのはわかってた。
でもあんまりじゃないか?

しかも、われに返って設計図を見たら、一階の4LDKは弟世帯で、広いリビング風呂場だって浴槽も大きくて、台所だって大きなものだ。
二階のあてがわれた俺とおふくろ用のスペースは2LDK、一部屋も6畳くらいのもので、台所もミニキッチ/ンとやらで小さいし、風呂場も一階の半分くらいしかない。
その分えらくバルコニーがとってあって、そこに洗濯物を干したり、日光浴できたりするらしいが、二世帯兼用なんだと。

声も出なかったが聞いてみた。
「で、弟はいくら出すんだ?」ってな。

そしたらお袋が、「お兄ちゃん保険金下りたでしょう?」って。
弟夫婦、うんうんうなずいてるし。

もう何もかもいやになった。
何で俺に残った身内がこれなんだよ、お前ら全部タヒんでいいから、嫁連れてこいよ。
もうお前らいらねえよ。
俺が消えるよ、お前らが消えないなら。

今日の日を選んだのは、今日が嫁の誕生日だったから。
それまでは、思い出の残るこの部屋にいたかった。
それと、消えるのを邪魔されたくなかったから、あいつらにはもったいなかったが旅行のクーポン渡して、連休に押しかけてきて説得しようとするのを避けた。

嫁の遺品は、指輪とi-pod以外は親御さんのところに送った。
今日、出て行くときに迷惑をかけることになることをわびる手紙を出していくつもりだ。

俺はタヒなない。
ジサツしたら、嫁のいるところにいけなくなるらしいからな。
それに、俺がタヒんだら、俺にかけてる保険金があいつらのところに行くのがいやだ。
蒸発しても、大事なものを持って、貯金ももって逃げれば危険性なしとみなされ捜索とかされないらしいし。

盆から先は、この蒸発のために時間を費やしてきた。
先月付けで、会社も辞めたし。
部屋もさっぱりしたもんだ。たいていのものは捨てたからな。もともと、不妊治療に金がかかりすぎて、生活も質素なもんだったしな。

・・・あいつら「子供がいなくてよかった」と、抜かしやがった。
自分たちはぼこぼこ作っておきながらな。

あいつらへの最大の復讐は今からだ。
新築のマイホーム、ババは俺押し付けて、困ったときだけ頼って、俺が再婚しなきゃ残った保険金は自分たちのものだと、そんな甘っちょろい考え通してやるもんか。

きっとあいつらは、俺が消えた後ぽつんと残されたこのパソコンを必タヒで調べるだろう。
そしてここにたどり着くだろう。
そのときのことを思うと、笑いが止まらなくなるぜ。

俺の決意を誰かに知ってほしくて、過疎なここを選んだ。
既男だったときは「メシマズ」スレで笑わせてもらってたがな。もう、既男じゃないし。

長々とすまない。
今から、嫁との思い出の場所に向かう。
そのあとは、まあ金はあるし、ぶらぶらあちこち回ってみるかな。金が尽きるまでな。
それじゃ。

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